M&A

日本の有名企業による意外性のある事業6選!

日本には世間でおなじみの企業が多数ありますが、中にはイメージと違うサービスへの進出というケースも見られます。たとえば電化製品メーカーがホテルを経営したり、自動車メーカーがゲームを作ったりなどという形です。

大手企業の意外性のあるビジネスをひととおり知りたい人のために、6つの代表例を紹介します。この記事を読めば、多くの人が知る企業の意外な一面を知れるでしょう。

1. ダスキンがミスタードーナツを運営

世界的外食チェーンである「ミスタードーナツ」を展開しているのは、ダスキングループです。ダスキンは掃除用品のイメージが強いといえますが、外食チェーンとの提携としてもビジネス界で有名になりました。

ミスタードーナツの日本進出にはダスキンが大きくかかわっています。創業者のアメリカでの体験が深くかかわっているからです。現在もビジネス面での提携は深いといえます。ダスキンとミスタードーナツの関係性について、歴史的な背景を探ります。

(1) 創業者を渡米をきっかけに提携を決意

ダスキンの飲食業進出は、創業者の鈴木清一さんの行動がきっかけです。彼はフランチャイズビジネスを勉強するためにアメリカに渡りました。そこでドーナツの味に感銘を受け、提携を決めたのです。

1971年4月2日にミスタードーナツの国内第1号店がオープンしました。当日は開店から1時間で4000個のドーナツを売り上げ、話題になりました。当時のドーナツの値段は1個40円で、庶民が買いやすい相場だったのも大きいでしょう。

当時のミスタードーナツの成功が、ダスキンとの長い関係のきっかけとされています。

(2) ダスキンミュージアムの1階はミスタードーナツ関連の展示

大阪府吹田市にはダスキンミュージアムがありますが、1階はミスタードーナツ関連の展示になっています。2社の関係の深さを象徴しているでしょう。

館内1階では、ドーナツの手作り体験ができます。小学生から参加可能です。2階の「おそうじ館」では、掃除の歴史や研究などを学べます。

ダスキンミュージアムは、ドーナツと掃除の両要素が合体した博物館です。清潔な生活について考えながら、おいしい食べ物の魅力にも触れられます。

2. 無印良品がキャンプ場を開く

無印良品はシンプルな生活を提唱し、安価な日用品を提供するスタイルで人気を博しています。副次的な事業として、キャンプ場を開きました。

1995年に無印良品は初めてキャンプ場を開きました。現在は新潟県の津南、岐阜県の南乗鞍、群馬県の嬬恋の3カ所で運営中です。顧客向けに開いたサマーキャンプが好評で、事業拡大につながりました。

現在では年間70~80のアウトドア教室を開くなど、無印良品はキャンプビジネスに積極的です。

(1) アウトドア教室をはじめ多様なイベントを展開

無印良品はキャンプ関連イベントを積極的に展開しています。アウトドア教室をはじめ、本来の店舗でキャンプグッズを提供するなど、さまざまな面でビジネスとの調和が見られます。

キャンプブームは1990年代に起きました。その後沈静化するも、2015年ごろから再び注目されています。無印良品でも家族体験プログラムやキッズ向けのサマーキャンプなど、多様なイベントを開催中です。

店舗のイメージしかなかった人からすれば、無印良品がここまでキャンプに力を入れているとは思わなかったでしょう。

(2) 無印良品でもキャンプグッズが買える

無印良品の店舗でもキャンプグッズが買えます。デザインに優れた商品が多く、商品の耐久性に優れているのがポイントです。したがって買い替えコストも気にならないでしょう。

ポリプロピレン製の収納ボックスやレトルト食品、ステンレス箸立てなど、家庭での生活にも使えるものも見られます。質に優れた無印商品を使えれば、キャンプも楽しくなるでしょう。

3. 東芝のドローン検知システム

電化製品大手の東芝は、ドローン検知システムを開発しています。冷蔵庫や洗濯機など家電のイメージが強いといえますが、電気技術のノウハウを生かし、安全を守ることへの協力にも力を入れています。

ドローンは2010年代に入り、日本でも利用者が増えてきました。しかし操縦中は、人に当たるリスクがあったり、音がうるさかったりします。実際にドローンで迷惑をかけてしまう人も現れるようになりました。

悪質なドローンから安全を守るために、東芝が乗り出したといえます。

(1) ドローン侵入事件が後を絶たない

東芝がドローン検知システムに乗り出した背景には、ドローンによる侵入事件の続出が挙がります。とくに重要なイベントや施設への侵入事件は、世間を騒がせてきました。

2015年4月には、総理大臣官邸屋上にドローンが落下する事件がありました。このときのドローンには放射性物質が搭載されており、問題になっています。操縦者は威力業務妨害で逮捕されました。

以上に限らず、禁止区域にドローンを飛ばした人が検挙される事件は、年々増えています。ドローンの違法な飛行に対する対策が必要な状況です。東芝の検知システム開発は、安全を守りたい人々の需要に合っているでしょう。

(2) 検知システムで安全を守る

東芝が開発したドローン検知システムは、敷地内の安全を守るうえで重要です。敷地内に入ってきたドローンを検知し、周囲にアラートを知らせます。

ドローンからは電波が発射されているおり、システムがそれを自動検知します。電波が来た方向まで測定できるのが特徴です。監視制御端末からアラームを鳴らし、対応を促します。

検知装置は無線局申請や免許が必要なく、手軽に監視体制を整えられます。東芝のドローン検知システムは、シンプルにセキュリティを強化させられるのがメリットです。

4. ミクシィが英国風パブに出資

ミクシィは2021年3月22日、英国風パブを展開する「HUB」との提携を発表しました。ミクシィは2000年代中盤に、会員制SNSで有名になっており、本来はパブと縁遠いイメージです。

SNSとしてのミクシィは衰退しました。しかし現在はスマートフォンのゲームアプリ「モンスターストライク」などのヒットにより、活躍は続いています。他にも写真・動画共有アプリやプロスポーツチームなど、幅広い事業を展開中です。

しかしミクシィの英国風パブ企業との提携を、不思議に思う人も多いでしょう。

(1) 英国風パブ「HUB」とは

HUBは1980年にダイエーの子会社として誕生しました。2013年7月に東証1部への上場を果たしています。多種多様な軽食とアルコールを提供していますが、飲み物は果物を軸としたさわやかな味が特徴です。口当たりの良さから若者に人気を博しています。

店内ではスポーツ観戦も楽しめることから、気軽に飲める場所として好評です。しかし2020年からの新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、お酒を提供する店への規制が強化されるようになりました。その影響を受け、HUBの売上も大きく落ちています。  

(2) ミクシィ出資の狙いとは

2021年3月にミクシィはHUBとの提携を発表しました。HUBによる現実のコミュニケーションと、ミクシィのオンラインサービスの調和を目指す狙いとされます。

提携にあたり、お互いの経営資源の活用や、共同で新しい業態を打ち出す見通しです。しかしこれらの詳しい内容はわかっていません。

社会的には近年、非接触を打ち出したオンラインサービスや、テレワークなどが普及しています。ミクシィは何らかの形で、HUBの実店舗にオンラインサービスを絡めると見られます。本件の提携が何を生み出すかに注目しましょう。

5. トヨタの金融・住宅事業など

トヨタ自動車はさまざまな名車を作り出してきましたが、副次的なサービスも注目を受けています。金融や住宅事業でも存在感を見せており、生活のさまざまな場面で役立っているのです。

金融サービスは「トヨタファイナンシャルサービス(TFS)」 、住宅部門は「トヨタホーム」として展開中です。自動車の製造や販売にとどまらない活躍は、トヨタの意外な一面として見逃せません。

(1) 自動車ローンやリースを展開

トヨタファイナンシャルサービスは、トヨタ自動車が100%出資している金融会社です。 自動車ローンやリースを中心に、金銭にかかわるさまざまなサービスを展開しています。

車の購入にはまとまったお金がかかるので、ローンを組む人が多いでしょう。そこでTFSがローンの融資やプラン形成に協力するのです。同社はクレジットカードも提供しています。電子マネーとの組み合わせや、ポイント還元も受けられるシステムです。

トヨタの金融事業は、車に乗ってお出かけをしたい人のニーズに合わせているのでしょう。

(2) 住まいに関する活動にも積極的

トヨタホームでは住宅に関しても幅広い事業を展開しています。住宅やマンションの建築から始まり、街づくり事業にも貢献中です。不動産投資をしたい人のために、賃貸住宅の提供もしています。

とくに住宅建設では画期的な試みが見られます。たとえばユニット工法は、工期が短くて耐震性に優れているのが特徴です。軸組工法にも取り組んでおり、こちらは最新のテクノロジーを使い、自由なデザインを実現できます。

生活の重要な部分である住宅についても、トヨタはさまざまなアイデアを打ち出しているのです。

6. サンスターの接着剤・野菜ジュース

サンスターは接着剤や野菜ジュースなどの事業に進出しています。歯磨き粉をはじめ、口元のケアに関する製品のイメージが強いといえますが、世間ではあまり知られていない分野にも手を出しているのです。

接着剤の事業展開は幅広く、自動車用や建築用などさまざまなタイプがあります。野菜ジュースも提供しているので、体全体のケアを考えられるのです。

歯磨き粉のブランドとしてのイメージが強いサンスターですが、実際は生活の大部分に貢献しているのです。

(1) 多様な種類の接着剤を展開

サンスターでは多種多様な接着剤を展開しています。自動車や建築、電化製品用など、接着剤自体のタイプも幅広いのがポイントです。

たとえば自動車用は、部品を構成するための接着剤が中心で、製造現場で重宝しています。建築では構成要素を引っつけるためだけではなく、見た目を美しく保つ狙いが見られます。健康や環境に配慮した成分を使っており、安心感のある場所作りにもつながるでしょう。

あらゆる製造現場で、サンスターの接着剤が役に立っています。

(2) 野菜ジュースも提供している

サンスターは野菜ジュースのラインナップも充実です。「ソダテコ やさいではぐくむスムージー」や「健康道場 緑黄野菜」など健康的な飲み物が揃っています。

幼児から大人まで、幅広い世代に対応した品揃えです。商品ラインナップには国産野菜・果物にこだわったり、果物の実の濃厚な健康成分を主役にしたりするものがあります。商品によってさまざまな味わいを楽しめるでしょう。

サンスターの歯磨き製品でオーラルケアが済んだら、野菜ジュースを喉元に流し込んで、スッキリしてみませんか。

7. まとめ

以上、有名企業が進出した意外な事業を、6パターンにわたりまとめました。

東芝のように電化製品開発のノウハウを、別の機器に生かすケースもあります。掃除用具の大手であるダスキンのミスタードーナツ運営のように、全く違うジャンルが協力しあう事例も見逃せません。

ひとつの企業がさまざまな分野で活躍する例を見れば、社会的な視野が広がるでしょう。今回の記事で紹介したなかにも、有名企業が本来とは別のビジネスを手がける例があるので、チェックしてみてください。

PLEASE SHARE

PAGE TOP

MENU

SCROLL

PAGE TOP

LOADING    80%

Please turn your device.
M&A Service CONTACT